パリから電車で約2時間、フランスのほぼ中心に位置し、ワインで有名なブルゴーニュ地方ニエーヴル県の県庁所在地ヌヴェール(Nevers)。
ロアール川とニエーヴル川の合流点にあり、中世にはニベルネ公領の首都、河港都市として繁栄しました。現在は工業の中心で繊維・化学工業などが盛んな発達した街です。
フランス北部ノール県ヴァランシエンヌ郡にあるサンタマン・レゾー(Saint-Amand-les-Eaux)という街。
ベルギーにほど近く北フランスの拠点の街リールから約40キロほど離れた場所にあります。またトヨタの工場があることで有名なヴァランシエンヌから約10キロ。
この辺りを含むオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけては、中世にフランドル地方として毛織物業を中心に商業、経済が発達しヨーロッパの先進的地域として繁栄しました。
フランスの北東部ロレーヌ地方、グラン・テスト圏のムルト=エ=モゼル県にあるバドンヴィレという町。
郡庁はバドンヴィレともゆかりの深い、陶器と刺繍の街リュネヴィル。距離にして約30キロほどのところにあります。
バドンヴィレの町は人口約1500人。大きな町ではありませんが、自然豊かな素晴らしい景観をもつ町です。
リュネヴィルの特産は、カラフルで楽しい陶器やオートクチュールール刺繍(ビーズやスパンコールを使用した高級注文服用の刺繍)として有名なリュネヴィル刺繍。
ロレーヌ地方には、他にも、「カフェオレボール」で有名なでディゴワン・サルグミーヌ焼きのサルグミーヌ(Sarreguemines)の街や、19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで開花した美術様式「アール・ヌーヴォー」の発祥の地のナンシー(Nancy)という街もあります。
ちなみに、王室御用達の高級クリスタルブランドとして有名なバカラ(Baccarat)も車で約30分の隣町にあります。
このあたりは、芸術的な製品の産まれる土地柄なのかもしれませんね。
マルセイユの街の歴史は紀元前600年前に遡ります。古代ギリシアで繁栄したフォカイア人が築いた植民都市「マッシリア」、が現在のマルセイユの起源とされ、フランス最古の街となっています。
現在は人口の約半分が移民で北アフリカの国々との結びつきも強く、国際色豊かな街。またマルセイユは暖かい土地にみられるとても陽気でオープンな土地柄でもあります。
1870年、アルザス・ロレーヌ地方の領有権をめぐっておきた、フランスとプロイセン(ドイツ)間の普仏戦争により、サルグミーヌ窯は大きな問題に直面します。
この戦争の結果、サルグミーヌが、それまでのフランス領から、プロイセン(ドイツ)領へ組み入れられることとなったのです。
そして、ドイツからフランス国内への輸出に対しては、多額の税金がかけられることとなりました。
1811年に、サン・クリク・カゾー(Charles Gaspard Alexandre Saint-Cricq Casaux)がクレイユ窯の経営者となり、1819年にモントロー窯を買収。
その後、工場経営を引き継いだルイ・マーティン・レベフ(Louis-Martin Lebeuf、1792-1854) とジャン・バプティスト・グラシアン・ミレー(Jean Baptiste Gratien Milliet、1797-1875)のもと 1840年には合併します。
ともにライバルとしてそれほど遠くない場所で陶器工場を営んでいたクレイユとモントローが共同で陶器を作ることとなりました。この名前は1840年から1874年まで“Lebeuf Milliet et Cie ”のマークで残ることとなります。
古い時代より、ロレーヌ地方では陶器作りという美しい伝統が続いていました。
ロンウィでは1798年、シャルル・レニエ(Charles Régnier)が3人のパートナーとともに、かつての修道院に最初の陶器工場が作ったところから始まります。
そんなロンウィの陶器が一躍脚光を浴びたのは、かの皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoléon Bonaparte、1769-1821)が、1804年に要塞を見るためにこの街を訪れ、この陶器を気に入り、テーブル食器を注文した事でした。
南仏マルセイユから車で約1時間半、ムスティエ・サント・マリー(Moustiers Saint-Marie)という小さな村をご存知でしょうか?
フランスのグランドキャニオンと言われるヴェルデン渓谷と、2200ヘクタールの巨大なサント・コワ湖のすぐ近くに位置する、人口は約700人の本当に小さな村です。
こんなに小さな村ですが、フランスで最も美しい村の一つに指定されており、ムスティエ焼きや素晴らしい絶景を眺めに、世界でも知られた観光地となってきています。
リモージュ焼きといえば、透き通るような白磁に、クラシックで優雅な絵付けがほどこされた気品あるデザインが特徴的です。
このリモージュ磁器の誕生は1765年〜1770年頃と言われ、リモージュ最古の窯「ロワイヤル・リモージュ(Royal Limoges)」をはじめ、「ベルナルド(Bernardaud)」、「アビランド(Haviland)」、「レイノー(Raynaud)」、「ロールセリニャック(Laure Selignac)」などフランスを誇る老舗窯が、今もなお多数存在しています。
さて、ではこのリモージュでなぜ磁器生産が盛況したのでしょう。
カンペール焼きの歴史は、17世紀に絶対王政の元でフランス絶頂期を演出し、「太陽王」とも呼ばれたルイ14世の時代にまで遡ります。
15世紀頃から作られていた素朴な陶器が、ルイ14世の庇護の下、大きく発展していきます。
王家により設立された陶器工房(のちのHB社)は、手書き絵付け陶器のフランスで最も古い企業としても有名です。
王侯貴族向けに格調高い陶磁器を中心に製造されたフランス北部・パリ近郊のヴァンセンヌやセーヴルとは異なり、アルザス地方で作られた陶器は、素朴な暖かさを感じさせ、フランスののどかな地方での生活を思い起こさせる優しい陶器です。
そんなアルザス陶器の製造では、ストラスブールの北東部に位置するふたつの小さな村が有名です。