「デンビー」は日本ではまだあまり知られていませんが、イギリスではとても有名な食器ブランド。
「ストーンウエア」という、文字どおり石のように硬い素材で作られているから耐久性に優れているのです。
今回は、「デンビー」を語る上では欠かせない「ストーンウエアとは何ぞや?」というお話から、デンビーの歴史や特徴、人気シリーズを一挙、紹介します!
艶やかに輝く純白が特徴のこうした硬質磁器は、当時のヨーロッパで作ることができなかったこともあり、金や宝石にも匹敵する宝物とされていたことから「白い金」と呼ばれたほど!
18世紀初頭、アウグスト強王はこうした磁器をただ買い集めるだけでは飽き足らず、その謎に包まれた製法を解き明かし、自国で製造したいという野望を抱くように。
そんな彼の耳にある人物のうわさが飛び込んできます。 そのうわさの人物こそが"金を作ることができる"錬金術師を自称していたヨハン・フリードリヒ・ベトガー(Johann Friedrich Böttger、1682-1719)です。
リュネヴィルの特産は、カラフルで楽しい陶器やオートクチュールール刺繍(ビーズやスパンコールを使用した高級注文服用の刺繍)として有名なリュネヴィル刺繍。
ロレーヌ地方には、他にも、「カフェオレボール」で有名なでディゴワン・サルグミーヌ焼きのサルグミーヌ(Sarreguemines)の街や、19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで開花した美術様式「アール・ヌーヴォー」の発祥の地のナンシー(Nancy)という街もあります。
ちなみに、王室御用達の高級クリスタルブランドとして有名なバカラ(Baccarat)も車で約30分の隣町にあります。
このあたりは、芸術的な製品の産まれる土地柄なのかもしれませんね。
1815年、イギリスの首都ロンドンのテムズ河近くの街ランベス(Lambeth)にて、ロイヤルドルトン(Royal Doulton)は産声を上げました。
創業者のジョン・ドルトン(John Doulton、1793–1873)が、ビジネスパートナーであるジョン・ワット(John Watts)、マーサ・ジョーンズ(Martha Jones)とロイヤルドルトンを創業した当時は、素朴で重厚な炻器(せっき、陶器と磁器の中間のような性質を持ち、光も水も通さない硬く引き締まった風合いが特徴)で、ビールのピッチャーや水差しなどの日用品を作っていたようです。
皆さんは、ドイツの「陶磁器街道」という名を耳にされたことがあるでしょうか。
グリム童話で有名なメルヘンゆかりの町をつなぐ「メルヘン街道」や、古城が点在する「古城街道」などのように、この「陶磁器街道」は、陶磁器の製造で有名な町をつないでいるルートです。
ドイツの南東部のバイエルン地方からチェコまで続く、全長550kmに及ぶこの陶磁器街道の一角に位置するのが、今回ご紹介するクロイセン(Creußen、Creussen)です。
王侯貴族向けに格調高い陶磁器を中心に製造されたフランス北部・パリ近郊のヴァンセンヌやセーヴルとは異なり、アルザス地方で作られた陶器は、素朴な暖かさを感じさせ、フランスののどかな地方での生活を思い起こさせる優しい陶器です。
そんなアルザス陶器の製造では、ストラスブールの北東部に位置するふたつの小さな村が有名です。
「ヨーロッパで食器や陶器が有名な国」と言うと、どこを思い浮かべますか?イギリス?それともフランス、ドイツ、いや、北欧?
実は最近、日本でひそかに人気急上昇中の食器がポーランドにもあるのです。
「ポーリッシュ・ポタリー(polish pottery)」「ポーランド食器」と呼ばれていますが、その中でも有名なのが「ボレスワヴィエツ(Boleslawiec)」。
ブランド名ではなく、ポーランド南西部にある小さな街の名前で、「ボレスワヴィエツ食器(陶器)」とはこの街で作られる陶器の総称です。
日本で言うなら、「有田焼」「美濃焼」などと同じような呼び方ですね。今回は、知る人ぞ知る陶器の街「ボレスワヴィエツ」の魅力に迫ります。
世界に名立たる陶磁器ブランド「ウェッジウッド」社を立ち上げたジョサイア・ウェッジウッド(1730-1795)は、イングランドのスタフォードシャー、その中でも「イギリスの陶器産業の里」と呼ばれるストーク・オン・トレント(Stork-on-Trent)の、代々陶器職人を務める陶芸一家に生まれ育ちました。
ジョサイアを並みの陶芸家とは異なる存在とした出来事が、11歳の時に起こりました。