パリ西部近郊、セーヌ川に面したところに位置するセーヴル(Sèvres)は、イル=ド=フランス地域圏オー=ド=セーヌ県に属し、現在は閑静な住宅街として人気のある地域です。
そしてここには約300年の歴史を誇るフランス王立セーヴル窯があり、今もなお、フランス国家機関や、国の贈答品向けに製造が続けられています。
さて、そんなセーヴルで一番の見所は、やはり国立陶磁器美術館(Musée national de Céramique)でしょう 。
現代ではセーヴル、リモージュなどの名窯の作品を目にする機会が多く、サン・クルーの磁器は一般的にあまり知られていません。
しかし、ここサン・クルー窯はフランスで初めて軟質磁器を生産した窯と言われています。
リュネヴィルの特産は、カラフルで楽しい陶器やオートクチュールール刺繍(ビーズやスパンコールを使用した高級注文服用の刺繍)として有名なリュネヴィル刺繍。
ロレーヌ地方には、他にも、「カフェオレボール」で有名なでディゴワン・サルグミーヌ焼きのサルグミーヌ(Sarreguemines)の街や、19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで開花した美術様式「アール・ヌーヴォー」の発祥の地のナンシー(Nancy)という街もあります。
ちなみに、王室御用達の高級クリスタルブランドとして有名なバカラ(Baccarat)も車で約30分の隣町にあります。
このあたりは、芸術的な製品の産まれる土地柄なのかもしれませんね。
王侯貴族向けに格調高い陶磁器を中心に製造されたフランス北部・パリ近郊のヴァンセンヌやセーヴルとは異なり、アルザス地方で作られた陶器は、素朴な暖かさを感じさせ、フランスののどかな地方での生活を思い起こさせる優しい陶器です。
そんなアルザス陶器の製造では、ストラスブールの北東部に位置するふたつの小さな村が有名です。
1811年に、サン・クリク・カゾー(Charles Gaspard Alexandre Saint-Cricq Casaux)がクレイユ窯の経営者となり、1819年にモントロー窯を買収。
その後、工場経営を引き継いだルイ・マーティン・レベフ(Louis-Martin Lebeuf、1792-1854) とジャン・バプティスト・グラシアン・ミレー(Jean Baptiste Gratien Milliet、1797-1875)のもと 1840年には合併します。
ともにライバルとしてそれほど遠くない場所で陶器工場を営んでいたクレイユとモントローが共同で陶器を作ることとなりました。この名前は1840年から1874年まで“Lebeuf Milliet et Cie ”のマークで残ることとなります。